「世界のお客様が日本から中古車を安心して買うことができる」ルートと仕組みを創っていくという使命を実現するためにも、インフォキュービックさんは「グローバルビジネスのパートナー」という言葉がふさわしい存在だと感じています。
株式会社エンハンスオート 様
事例概要
経緯
日本で使用されていた中古車を、「ユーズド イン ジャパン」というキーワードを掲げて海外に向けて販売している「株式会社エンハンスオート」様。かねてよりターゲットとするニュージーランドやアフリカにおけるB2Bビジネスにおいて、認知度の向上や新規顧客の獲得がうまくいかずに悩んでいたという。また、2012年からは越境ECサイトを通して、アフリカをターゲットにしたB2Cビジネスに参入したものの、その成果もなかなか思うように上がらない状況が続いていたそう。そこで海外マーケティングの実績が豊富なインフォキュービック・ジャパンにお声がけいただき、パートナーとしてのお付き合いがスタート。
対策
まず「エンハンスオート」様に詳細なヒアリングを行いながら海外マーケットのニーズを把握し、海外向けの中古車販売というマーケット理解を深めた上で、最適なデジタル施策をご提案。日々のサポート体制においては、質問や相談に対する迅速な対応を心がけた。また、定例ミーティングによってレポートを基にした報告はもちろん、広告の結果が良好だったときなどには電話で逐次報告するなど、連帯感を大切にしながらプロジェクトのスムーズな進行に努めた。
成果
ディスプレイ広告やFacebook広告などの出稿によりホームページの来訪者が相当数増加し、社名での検索数も2倍から3倍程にまで増えた。また従来はGoogleによる社名検索での流入が多かったが、多面的なキーワード検索とユーザーの流入経路が増えた結果、ターゲット地域における検索ランキングも向上。色々な数値が上がったことによる相乗効果がみられ、ご満足いただいている。
お客様の声
クオリティの高い「ユーズド イン ジャパン」の中古車を世界に輸出する
弊社「株式会社エンハンスオート」は、日本で使用されていた中古車を海外へ輸出している会社で、主にニュージーランドやアフリカ方面に向けて年間にかなりの台数を輸出しています。
中古車とひと口に言っても色々ありますが、弊社で扱っているのは「ユーズド イン ジャパン」を掲げたクオリティの高い中古車です。この「ユーズド イン ジャパン」という言葉は、モノを大切に扱ってメンテナンスもまめに行うという、いわば日本人の気質から生まれたもので、海外ではとても人気があります。
ニュージーランドやアフリカ方面に向けた輸出が多い最大の理由としては、どちらも日本と同じ左側通行で、かつ右ハンドルの車を使用している比率が高いことが挙げられます。左側通行の(右ハンドルの車が走っている)国は世界では少数派で、60から70カ国に過ぎません。また、主な車のメーカーは日本をはじめとしてドイツ、UK、イタリア、アメリカなどがありますが、右ハンドルの車の中古車が発生するのは日本とUKが中心で、比較するとUKよりも日本のほうがしっかりとメンテナンスをしながら乗っていることが多いため、国産自動車メーカーを持たない国では、日本で丁寧に使用されていた中古車の需要が高い傾向があります。
中古車のコンディションをオンライン上で“見える化”する
日本では、今でも全国各地にあるオークション会場を介しての車両の流通が成り立っています。弊社もオークション会場で中古車を販売し、輸出まで代行するエージェントとしてやってきました。ですからもともとB2Bに対しては強みがあり、お客様の中には月間にまとめて50台、100台と買っていただけるような既存のディーラーさんも多くいらっしゃいます。そういう方たちがリピーターとなってくださっているからこそ50年以上ビジネスを続けてこられているとは思うのですが、オンラインが主流になってきた現在においては、オンラインを活用して何か新しいビジネスを展開していかなければなりません。
そこでここ10年ほどは、越境ECサイトを通してアフリカをターゲットにして、オンラインで直接個人の方に中古車を販売するB2Cビジネスにも参入しております。売り上げとしてはまだB2Bの比重が大きいものの、ビジネスとしてはB2B全体とアフリカ向けのB2Cは半々くらいの割合になっています。
中古車は、同じ年式で同じモデルの車両でも、走行距離やコンディション、内装の違いなど、1台1台すべて異なりますから、そうした状況の中で購入する側の方たちが気にしているのは、「買ったとして、実際にちゃんと動くのか?」という部分だと思うのです。ですから、お客様の心配材料を減らすという意味で、「車がどんなコンディションなのか」ということをウェブ上で見せていくことがとても重要であり、それこそ私たちが一番力を入れている“品質の確保”につながる部分といえます。
インターネット上で販売する場合、当然、目の前で直接商品を見ることができないわけですから、50万円・100万円という支払いをするのはすごく勇気のいることだと思うのです。
弊社には50数年にわたってグループで培ってきた歴史があり、高品質な検品技術や中古車の管理技術、輸送・ロジスティックの部分といったインフラが整っているからこそ、販売するだけでなく「現地にいるお客様の手元まで届ける」という一連のサービスを提供することができます。ですから、いかに「エンハンスオートで購入すれば、質の高い中古車が手に入る」と海外のお客様に思って貰えるような環境をウェブサイトで表現し、つまり“見える化”していくことが課題であると考えています。
海外マーケティングの豊富な実績と、“人”としての繋がりが魅力
インフォキュービック・ジャパンさんとは、ビッグサイトで開催された展示会で最初にお会いしました。2012年にオンラインマーケティングを始めた当初は、他社さんと一緒にウェブサイトを作って海外向けのSEOをやっていたのですが、その後はSEOの施策をせずに進めている時代もありました。そのときは実は、売り上げ販売台数は落ちたものの広告費用が少なくて済む既存のお客様が中心だったため、安定的に売り上げ台数が上がるという期間が2年ほど続きました。ただやはり、新規顧客を獲得することは難しく、次の一手をどうしようかと悩んでいました。そんなとき、情報収集をするために参加した展示会で、海外向けデジタルマーケティングの実績が豊富なインフォキュービックさんと出会ったのです。
インフォキュービックさんが海外デジタルマーケティングに特化しており、英語だけではなく多言語のデジタルコンテンツの制作ができるという、日本国内でも稀な強みを持つウェブ広告代理店であることを知って、「海外向けのデジタル施策を進めるならインフォキュービックさんにお任せしたい」と思いましたね。
それからもう1つ。海外向けにSEOをやっている企業としての豊富な実績も魅力ですが、仕事はやっぱり“人”といいますか、「パートナーとして信頼できるかどうか」「人とのつながり」という要素もすごく大切にしています。そうした面も、インフォキュービックさんをパートナーとして選ばせていただいた決め手になっています。
また、例えば少人数で事業を展開されているような業者さんに発注すると、予期せぬハプニングがあったときに作業が滞ってしまったりすることがあると思うのです。その点、インフォキュービックさんは社内の人材の層が厚いので、リスクヘッジを持てると言いますか、やはり大きな企業さんと取引されている実績を多数お持ちなので、安心してお任せできています。
レスポンスが早くしっかりしている。サポート体制に信頼感があって心強い
サポート体制もやっぱり、スピード感があってレスポンスもしっかりしていますし、抜群の信頼感ですよ。特に、デジタルマーケティングはトレンドの流れがとても速くて色々な変化が短期間に起きるわけですが、そういう時に即座にアドバイスしてもらえることがすごく心強いですね。
デジタル広告の運用に際しても、月次のレポートを頂くのですが、常に改良・改善しながら、より効果の出る施策を実施いただいているので、信頼感もますます強くなっています。
最初の依頼は2019年の春で、まずは4月にデジタルマーケティングの基本ともいうべきGoogleの多言語リスティング広告から始めました。予算も最初は少額でしたが、成果が上がったらちょっとずつ増やしてやっていこうと。エリア的には、B2Cで売っていきたかったタンザニアを中心にしながら徐々に予算も増やしていき、現在はウガンダやケニア、ザンビアといった国までエリアを広げています。実は当初、社内でリスティング広告の運用をしていこうかとも考えていたのですが、やはり時間的なリソースも足りませんし、「これは、通常業務との兼務は無理だな」と。それでインフォキュービックさんにお願いしたわけですが、「プロに任せるとこれほど楽なのか」と実感しましたし、「やってもらってよかったな」というのが正直な気持ちです。
そのほかにも、今年(2020年)はSNSを拡大させていく必要があると考えまして、YouTubeの分析レポートも実施しました。それから、インフォキュービックさんの薦めもあって、Facebook広告も出稿しているのですが、Google広告と連動させたところ、相乗効果で結果が出てきまして、かなりの成果が上がっています。
弊社の場合は海外の取引先がアフリカやニュージーランドで日本国内にいてはなかなか現地の情報が得られませんので、まずは現地の人間に聞くことが確実というところはあります。しかしデジタルマーケティングに関しては、例えばデジタル広告の種類なども次々と新しいものが出てきますから、常に最新の情報を集めて学習されているインフォキービックさんをとても頼りにしています。またイレギュラー的なバグとかいったトラブルがあったとしても、すぐに相談ができて対応していただけるので大変助かります。
デジタル広告出稿の副次的な効果としてSEOの順位が上がり、新規顧客も増加中
インフォキュービックさんにお願いしてから、ホームページの来訪者が相当増えましたね。以前はGoogleで社名を検索しての流入が多かったのですが、最近では社名ではない多面的な検索キーワードによる流入も増えていますし、来訪者の経路も増えました。その結果、副次的な効果としてSEOの順位も上がりましたし、提案していただいたディスプレイ広告によって認知度も上がって、社名での検索数も2倍から3倍程にまで増えています。
弊社内でも、アクセスランキングを確認したりして分析はしているのですが、会社名で検索して流入しているケースが増える動きは、今まで無かった「現地でのブランド認知が上がっているデータ」と思いますので嬉しいですね。デジタル広告を通じて「エンハンスオート」という社名・ブランドが海外現地で知られるようになってきた結果だと実感しています。
弊社の強みの1つとして、カスタマーサポートセンターという位置づけで海外に事務所を構えておりますので、1度弊社で中古車を買ってもらえれば安心だということが分かっていただけるのですが、それが口コミだけでは中々広がらなくて。現地でもビルボードやラジオなどで広告を打っているものの、新規のお客様は増えなかったのです。それがデジタル広告を実施したことで新規顧客が増えて、「やってきたことは間違いではなかった」という証明になりましたし、今後も改めて掘り下げていくべきマーケットだと感じています。
また、スタッフが海外にいるため、Slackを使ってミーティングをしているのですが、インフォキュービックさんの施策結果を示すレポート内容を共有すると、現地のスタッフのモチベーションも高まるようです。数値的な成果以外にもそうした社内の活性化ができているので、特に新型コロナの影響で3月・4月と海外ではロックダウンが多かったのですが、自由競争に勝つためにも1つの柱としてオンラインマーケティングを改めて構築していかなければと考えているところです。
現地の人からよく「エンハンスオートさんの広告を見るようになったよ」と言われるようになりましたし、ここは“ゼロが1になった”ところかもしれませんね。
日本から安心して中古車を買えるルートを作ることが使命
現在、日本国内から輸出している中古車が1台約50万円と見積もると、年間7,500億円ほどの市場規模になります。その中で弊社の位置づけはまだ数%程度ですので、60カ国の左側通行・右ハンドルという国のニーズをとらえて、さらなる拡大をしていきたいと模索しているところです。
そこで現地のお客様の声を聞いてみると、日本から直接車を買うということは、それが10万円、20万円の車であっても、やっぱりオンラインで買うことに不安を感じていらっしゃるようなんですね。そうした中で、いかにクオリティや信頼といった訴求軸を前面に出してお客様の不安を払拭しながらビジネスを展開していくかが課題です。
例えば、海外にはタクシー業界がUberに変わって雇用機会が減っている国も多く、月間3万円程度の給料でたくさんの子供を育てながら生活している方もたくさんいます。そういう方たちにお話を聞くと、「今乗っている車は別にオーナーがいて、月間10万円の売り上げのうち7万円をロイヤリティとして払っている」と。そうした方たちが車を買うことができれば、人生が好転したりもする。つまり私たちは、「現地雇用を創る = ジョブクリエイション」的な側面も担っていると感じています。
そうした意味も含めて、日本から中古車を買うことの不安材料を払拭出来るようなルートと仕組みをしっかりと作っていくことが、弊社の使命の一つだと考えています。
今後の目標としては、まずは「車がほしいけれど新車は高くて買えない」というお客様のニーズに応えられるようにしていくことが最優先ですね。中古車にも輸入税などは掛かりますが、「ユーズドイン ジャパン」ならば新車に比べて安価な上に質も高いので、そこを分かっていただけるように会社のブランドや安心材料をウェブ上で“見える化”していく。そしてリスティング広告やディスプレイ広告、SEOのテクニックなど海外デジタルマーケティングを活用しながら弊社の商品を海外のお客様に広めていきたいですね。
これからもビジネスパートナーとして、一緒に“オンラインの舟”を進めていってほしい
インフォキュービックさんにはこれからも、エンドユーザーの方やまだ「エンハンスオート」での中古車購入という体験をされていない新規の方に届けていくという、“オンラインの船”を一緒に進めていってもらいたいですね。弊社が提供する安心な中古車、その魅力を、インフォキュービックさんが海外デジタルマーケティングを通じて現地ユーザーの皆様にお伝え頂く。そしてお客様に選んでいただいたら、関税を通して輸出し、それぞれの国のお客様の手元にデリバリーする。この一貫したドアtoドアのサービスの、インフラは弊社で作りますが、海外のお客様の不安材料を払拭するための情報の見せ方を担っていただくのは、やはりインフォキュービックさんの技術力・海外デジタルマーケティングだと確信しています。そこを常に更新していただきながら、他社に負けない海外ブランド力を作っていく上でお助けいただけたらなと思っています。
また、広告運用はとても緻密な作業の連続で高度なスキルが要求されるのですが、そのブレインの部分をアウトソーシングさせていただけることは、非常に心強く感じています。インフォキュービックさんは社外のメンバーではありますが、まさしく「グローバルビジネスのパートナー」という言葉がふさわしい関係だと感じています。弊社とインフォキュービックさんとで、オンライン部門をどのような形に作り上げていくか。これからも弊社の海外ビジネスを拡大していくために、積極的なご支援とご提案をお願いします。