タブーラ(Taboola)とは?
~海外認知を高めるタブーラ広告の特徴と仕組み~
低コストから始められ、狙ったターゲットにピンポイントにアプローチすることができる「デジタル広告」は、世界中のユーザーに対し、企業や製品を宣伝するための優れた方法の1つです。近年ではインターネットユーザーの増加やデジタル化の流れが加速したこともあり、広告プラットフォームは多様化しています。
今回のこのブログでは、インフォキュービック・ジャパンでも海外向けに広告出稿が可能な媒体の1つで、世界中で高い人気を誇る広告媒体である「タブーラ(Taboola)」について詳しくご紹介いたします。
タブーラとはどのようなメディアで、タブーラ広告の特徴や機能はどんなものがあるのかなど、海外向けタブーラ広告の魅力をお届けします。
目次
タブーラ(Taboola)とは?
2007年にイスラエルで創業されたタブーラ(Taboola)は、提携するメディアなどに広告配信ができる世界最大のディスカバリープラットフォームです。
タブーラの提携メディアは、NBC、Bloomberg、NBCニュース、MSN、The Weather Channel 、Huffington Post、Microsoft、Business Insider、産経ニュースといった、日本人でも馴染みのある世界的に信頼性の高いパブリッシャーと独占的にパートナーシップを構築しており、提携するウェブメディアなどに「Taboola Ad(タブーラ広告)」を通じて、世界中のユーザーにネイティブ広告を配信することが出来る優れたプラットフォームです。2023年時点で、提携メディアは9,000社以上、月間ユーザー数は10億人、デイリーアクティブユーザーは5億1600万人を超えています。
“ディスカバリープラットフォーム”と聞いてもピンと来ない方のために補足をすると、タブーラでは「ディスカバリー=次の情報を探している瞬間」と定義しており、ユーザーが「次の情報を探している瞬間=情報収集意欲が高まっている瞬間」に広告を配信する仕組みを採用しています。
タブーラ(Taboola)広告の仕組み
タブーラ広告では提携するパブリッシャ―のウェブサイトやウェブメディア内の「Around the Web」や「Recommended For You」というセクションに、スポンサードコンテンツやモーション広告、アウトストリーム動画広告などを表示することができます。
タブーラのアルゴリズムは、大量のユーザーのコンテンツ消費データとAI(深層学習)テクノロジーによって、広告主と親和性の高いメディアに対して、適切なコンテンツを適切なタイミングで届けることができることができます。
タブーラの高度なアルゴリズムは、広告主がキャンペーンを作成するたびに、コンテンツのあらゆる側面を分析し、数千もの指標を抽出します。これによりコンテンツに興味を持つ可能性の高い最適な対象ユーザーを導き出します。さらに、時間の経過とともにユーザーの嗜好性・閲覧履歴・場所・時間・デバイスといった複数の要素を学習しながら、さらに最適なコンテンツを最適なタイミングで推奨する仕組みです。このようにして、タブーラでは毎月10億人を超えるユーザーに最もパーソナライズされたコンテンツを提供します。
タブーラ(Taboola)広告の特徴
タブーラ広告では、高度なアルゴリズムによって最適なコンテンツを最適なタイミングで表示します。そのため、認知度の向上、見込み顧客の獲得、販売促進やWeb サイトへの遷移促進など、あらゆる目標に対するサポートを提供します。
加えて、タブーラ広告の特徴や他のデジタル広告との違いをいくつか見ていきましょう。
▶ 情報収集意欲の高い “その瞬間” にリーチ!
We are Socail の調査によると、ユーザーがインターネットを利用している目的の大部分が「情報収集」を行っています。
- 情報を探している……57.8%
- 友達や家族と連絡を取る……53.7%
- 新しいニュースやイベント情報を知る……50.9%
タブーラでは、信頼性の高いパブリッシャーの記事下枠に広告を配信できることから、ユーザーが記事を読み終わってから、「次の情報を探す瞬間」に広告表示することができるため、情報収集意欲の高いユーザーにリーチすることが可能です。
ニールセンの調査で、ディスプレイ広告と記事下枠を比較した場合、CTRは記事下枠の方が10倍高いことが分かっています。
▶メディアへの高い信頼度
タブーラは世界的に知名度・信頼性の高い9,000以上のパブリッシャーと提携しているため、高い信頼性を獲得しています。タブーラが提携するパブリッシャーのほとんどは「ニュース関連」です。
IAB の調査レポート「The News Trust Halo:How Advertising in News Benefits Brands」によると、ニュースサイトにおける広告配信において、「ブランドの信頼度が高まった」と回答した人は、ソーシャルメディア広告の4倍高いことがわかりました。
<IAB RESEARCH REPORT: The News Trust Halo: How Advertising in News Benefits Brands>
▶ 高いブランドセーフティ機能
タブーラは広告主を守る取り組みの一環として、ブランドセーフティへの取り組みに注力しています。さまざまな取り組みがあるなかの1つとして、タブーラ広告では入札前の設定段階でセグメントリスト(政治・犯罪・ネガティブなニュース・セレブリティゴシップなど)を選択して、ブランドの適合性やリスク管理レベルに基づいて、3つの段階に分けコンテンツの表示回避をカスタマイズすることできる機能を実装しています。
これによりキャンペーンは選択に応じてのみ適切と判断される環境のみに表示させることできる優れた仕組みを実装しています。
▶ 多彩なターゲティングオプション
ユーザーの興味関心事項に関連性の高い広告が表示されると、ユーザーエクスペリエンスが向上します。タブーラ広告では、場所や時間、ブラウザの種類、デバイス、ユーザーセグメントなどに基づいて、ターゲットを設定することができます。また、タブーラではさまざまなサードパーティープロバイダーと提携しているため、ユーザー行動や興味関心事項に基づいてターゲットを絞ることが可能です。
詳しいターゲティングオプションは以下の通りです。
- 地域ターゲティング:国・地域・郵便番号まで、世界180ヵ国のエリアで地域ターゲティングが可能
- コンテキストターゲティング:特定のキーワードを含む記事の広告枠へ絞る・除外配信を行うことが可能
- キーワードターゲティング:特定のキーワードを含む内容に興味があるユーザーへ絞り込む・除外することが可能
- 業種ターゲティング:タブーラ内のデータやサードパーティデータにより、ビジネス・テクノロジー・スポーツなど文脈や背景に合わせたカテゴリのユーザーへターゲティングが可能
- ホワイトリスト設定(ブロックリスト設定):特定のサイトのみを選択・ブロックすることが可能
- デバイスターゲティング:特定のデバイスへターゲティングが可能
- 時間ターゲティング:ユーザーの行動に合わせて、特定の時間だけを選択可能。
- オーディエンスターゲティング:ユーザーのデモグラフィックや興味関心、ライフステージなどに合わせたターゲティングが可能
- IPアドレスターゲティング:タブーラが保持するIPアドレスリストから、希望する特定の企業グループへ絞ったターゲティングが可能
- OSターゲティング:特定のOSへのターゲティング配信が可能
- Wi-Fiターゲティング:Wi-Fiを利用しているときにターゲティングが可能
▶ Cookieに頼らない広告配信
近年、インターネットにおけるプライバシー保護強化の潮流が高まり、インターネット広告施策に対して様々な規制が進んでいます。ブラウザでサードパーティ・クッキーがブロックされるだけでなく、GDPR や CCPA (カリフォルニア州消費者プライバシー法) 、VPN、広告ブロッカーなどクッキーのない環境への移行が進みつつあります。
タブーラでは、長年にわたりコンテンツの文脈を理解する世界水準の自然言語処理技術(NLP)に注力してきました。この技術によって、タブーラが提携するパブリッシャーの記事を解析し、サードパーティ・クッキーを使用することなく、コンテンツの文脈に基づいてオーディエンスをターゲティングすることが可能となります。
また、タブーラはパブリッシャーパートナーのためのレコメンデーション・エンジンであるため、独自のファーストパーティ・クッキーを所有しているため、例えサードパーティ・クッキーが廃止されたとしても、動じることのない体制が整っているのです。
企業を守るタブーラの取り組み「ブランドセーフティ」
当然ですがデジタル広告を出稿する場合、私たち代理店はもちろんのこと、企業が広告を出稿する場合、フェイクニュースや不快なコンテンツ、特定の政治色の強いコンテンツや悲しいニュースの近くに自社のデジタル広告が掲載されることは望んでいません。
前述したように、タブーラでは広告主が安心・安全に広告運用ができるよう「ブランドセーフティ」の取り組みに注力しています。タブーラで実施している代表的な取り組みの一部をご紹介します。
・Trustworthy Accountability Group(TAG)認定
タブーラはデジタル広告業界の信頼性と透明性を高めるために不正トラフィックの排除、脅威の共有促進、ブランドセーフティの促進という使命を推進している世界的団体であるTrustworthy Accountability Groupからの認可取得を進めており、広告主が安心して広告出稿できる環境づくりに努めています。
・広告表示場所の管理機能
広告主はコンテンツを表示したくない特定の媒体やカテゴリー、トピックなどを広告入札の際に「承認済みリスト」や「掲載不可リスト」などで、直接管理することが可能です。キーワードターゲティングやトピックやメディアを指定することもできるため、自社ビジネスに最も親和性が高く、魅力的な記事の横に広告を配置することも可能です。
・サードパーティによる検証
タブーラと提携しているMOATやIntegral Ad Science (IAS) 、DoubleVerify (DV) といったサードパーティと統合し、ブランド安全基準を満たさない記事やページに広告が配信されるのを防ぐことができます。(出典:Taboola におけるブランドセーフティ)
さいごに
デジタル化が加速する現代社会において、世界中のほとんどの企業は、より幅広いユーザーにリーチするために複数のプラットフォームを使い分けています。圧倒的ユーザー数を誇るGoogle広告はもちろんのこと、ターゲットにマッチした他のデジタル広告とマルチチャネルで戦略を練ることで、海外向けデジタル施策の効果を飛躍的に高めることが可能となります。
「タブーラ広告に興味が湧いた」「何から始めればよい?」「詳しく知りたい!」
と、思った方は、ぜひお気軽にご相談ください。海外向けタブーラ広告を活用したお客様事例はこちらからご覧になれます。
吉田 真帆 マーケティング部 プランナー
コンテンツ・SNS・メールマーケティングを統括しています。 オーストラリア永住権を取得したにも関わらず、思いもよらず日本に帰国。日本9年を経て、現在はシンガポールからフルリモート中。